どの歯が原因か?

原因歯を特定するのに悩む場面にしばしば遭遇しますが、
歯髄の生死を診断する電気式歯髄診断器が鑑別診断にとても有効なことがあります。


これがあることによって診断のスピードと鑑別判定の自信度が格段に高まると感じています。


電気式歯髄診断器はモリタのデジテストⅡを使用しています。

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昔、学生時代にみた歯髄診断器ってもっと大きくていかつかったように思いますが、ペングリップタイプでとても軽く、操作も簡単です。


これは微弱電流を歯に流すことで歯髄の生死を判定するのですが、私とスタッフも被験者になりどんな感じか試してみたことがあります。


感想は、

痛くはないです。痛くはないんだけど、確かに刺激がある、という感じです。
氷を強く押し当てられたような、ちょっとツーンと来るような。
痛くはないけど、まあ...あまり気持ちいいものでもないです。(でも一瞬ですしね。)

さて、症例ですが

42歳女性の患者さん、左上5番・6番の間の歯肉にフィステル(膿の出口)があります。
自覚症状なし。打診は左上4番・5番・6番が違和感程度にあり。ポケットはすべて3ミリ。

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レントゲン写真

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レントゲン見ると、ぱっと見、左上6番に目が行きました(5番6番の間にフィステルがあったので)。6番は上顎洞の陰影と重なり、根尖の状況ががはっきりわかりませんが、歯冠部は無傷です。

左上4番の根尖部歯根膜腔が拡大していて根尖にやや透過像があります。
歯冠には遠心に深い充填物もあります。
4番がとても怪しい。

でも...5番と6番の間にフィステルあるし...もしかしたら6番...という可能性も否定できないし。

こんな時に歯髄診断器。(歯面状態認識装置)

やはり4番が失活でした。そして6番は生活でした。
迷い無く、自信持って4番を処置できました。

このように原因歯より離れたところにフィステルが出現することもあります。


47歳男性、左上の歯のどこかわからないが熱いものを飲むとしみる。しばらくジーンと痛い。その後冷たいものを口に含むと痛みが治まる。

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5番6番は前回の治療で抜髄していました。4番は残根だったので抜歯予定ですが仮封をしています。

患者さん自身もどこが痛いのかわからない。
5番6番の残髄なのか?もし残髄だとしてもどちらの歯?でも残髄じゃないかもしれない...

カンで5番・6番ではなさそうだ、と思いました。

そこで、まさか、もしかしたら、という思いで7番、8番の歯髄診断したところ、

...8番が生活でした!!(7番は失活でした)

えーっ...。。。
嘘でしょ。。。

8番の頬側2根は根尖までほぼ露出している状況ですが、口蓋根が生活でした。
こんなに崩壊してる残根で、根も短くなっているのに。

どれだけ歯髄組織というのは強いのでしょうか。...どんだけ!!


7番8番抜歯したら、症状は治まりました。

もし歯髄診断器がなかったら、まさか8番の残髄とは思えないですし、いたずらに5番6番の治療期間が伸びていたかもしれません。


他にも歯内疾患と歯周疾患の鑑別にももちろん役立っています.

矯正を始める時期について - 子どもの矯正のメリット

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