歯髄電気診とは
歯髄電気診は、電気歯髄診断器激安を用いて弱い電流を歯に通電して電気的刺激を与え、歯髄神経を刺激して誘発させた痛みあるいは違和感の有無によって、歯髄の生死を判定する診査法である。この電気刺激によって反応する歯髄神経はAδ線維であり、C繊維は反応しないといわれている2)。歯髄電気診の最大の利点は診断精度が高く、歯髄に損傷を与えないことである。
しかしながら、さらに詳しい歯髄の病態を診査することは不可能である。つまり、歯髄電気診に対して歯髄が正常域で反応したとしても、それは歯髄が生きていることの証であって、決して歯髄が正常であるということの証明にはならない3)。
また、多量の修復象牙質のために電気的刺激が歯髄に達していない、電気刺激が歯根膜や隣在歯の神経線維に達している、外傷の既往があるならびに鎮痛剤や精神安定剤を服用しているなどの条件下では、偽反応を示すことがある4)。
したがって、歯髄の生死をより正確に診査するためには、温度診や切削診を併用する必要がある。さらに、歯肉への漏電が阻止できないような大きな金属修復物がある場合には、本機器を用いることができない。なお、歯髄電気診は心臓ペースメーカーを装着している患者には禁忌である。
詳細を見る: